50代になると、更年期に入り、女性ホルモンが減っていきます。
そうすると、女性の体にはいろいろな変化が起こります
そのうちの一つに、元気がなくなり、やる気が出ないというケースがあります。
そうすると、主婦の場合、家事へのやる気が出ない、なんてことになりますよね
50代になると、人によっては、外出の機会も減り、家にこもりがちになります。
また、子育てを終えるのも50代ごろではないでしょうか
子どもがひとり立ちした後は、家事の量も減り、余計に家事へのやる気が出なくなったという人も…。
50代主婦、ひきこもりが増えている?
50代主婦の引きこもりが増えているのを知っていますか?
引きこもりといえば、思春期の子どもが不登校になり、家にひきこもるイメージだと思います。
ひきこもりとは、仕事や学校に行かず、かつ、家族以外の人との交流をほとんどせずに、6か月以上続けて自宅にひきこもっている状態のことをいいます
最近は、女性の社会進出が進み、働いている女性も多いですよね。
ですが、50代の女性世代だと、専業主婦の人が多いのではないでしょうか
ひと昔前は、女性は働かずに家を守り、子どもの世話をする、という考え方が主流でしたよね。
ですが、子どもがひとり立ちした後は、子どものために使っていた時間ができます
友達が少ないという人は、外出する機会も少ない可能性があり、仕事をしていない人は、ますます家に引きこもってしまうという状況になるのです。
そうすると、家の中で過ごす時間が多くなり、毎日うつうつとした気分になってしまいます
毎日の生活が家事だけになってしまうと、家事へのやる気も自然と出なくなってしまいます。
その他にも、50代主婦の人で、家事へのやる気が出なくなる原因はさまざまです。
- 空の巣症候群
- 若年性認知症
- 夫との死別
これから、家事へのやる気が出なくなる理由、上記の3つについて、説明したいと思います
50代主婦の家事へのやる気がでない理由は?
それでは、50代の主婦が家事へのやる気が出ない理由について、くわしく見ていきたいと思います。
空の巣症候群
みなさん、空の巣症候群(からのすしょうこうぐん)を知っていますか?
別名、燃え尽き症候群とも呼ばれています。
空の巣症候群とは、40代から50代の子育てを終えた女性にみられる、抑うつ症状のことです
子育てを終えたあとは、肩の荷がおりて、ほっと一安心する人が多いと思います。
子どもが大きくなり、ひとり立ちすると、自分の時間が出来ますし、教育にかかるお金などの出費もなくなります
子育てをしていたときは、子どもの世話に追われて自分の時間を持てません。
ですが、子どもがひとり立ちした後は、子どもの身のまわりのお世話も卒業です。
そうすると、自分のために使える時間やお金が増えることで、元気になるのでは?と思いますよね。
しかし、突然一人の時間ができたことにより、心にぽっかり穴があいたような気持ちになる人もいるのです
なかには、自分の存在価値がなくなってしまった…と感じることも。
空の巣症候群になってしまう原因に、生活環境の変化や、母親としての役割が無くなることによる寂しさなどがあげられます。
空の巣症候群の、主な症状として
- 無気力
- 無関心
- 自信喪失
- イライラ
- 孤独感
などの、抑うつに似た症状がみられます。
空の巣症候群になりやすい人は、自分よりも、子ども優先にして生きてきた人ではないでしょうか。
子育てを優先してきたがゆえに、自分の趣味を持っていない人や、夫婦のコミュニケーションが足りていない人は注意が必要ですね。
ほかにも、内向的で近所づきあいのない人など、社会との関わりが少ない人も、空の巣症候群になりやすい人、といえるでしょう。
では、子育てを終えた後に、空の巣症候群にならないためには、どうすればいいのでしょうか?
まず、自分の時間をつくって、趣味を見つけることから始めてはいかがでしょうか
空の巣症候群の症状の中には、虚無感や孤独感あげられます。
ですが、子どもがひとり立ちして一人の時間ができても、没頭できる趣味があれば、虚無感や孤独感も和らぐでしょう
子育てが生きがいになっている人は、少しづつ自分の時間を作り、子育て以外の生きがいを見つけてみてはいかがでしょう。
また、夫とコミュニケーションが足りていない人も、空の巣症候群になりやすいでしょう。
子育てが終わった後は、夫婦2人になりますよね
その時に夫とのコミュニケーションが足りていない人は、母親としての役割を喪失した自分から抜け出すことが難しくなるかもしれません。
なぜなら、空の巣症候群の症状のひとつに、自信の喪失がありますよね。
ですが、その時に、夫の協力や助けがあれば、喪失した自信を回復する機会が生まれます。
夫に自分が頑張っていることや、自分の存在を認めてもらうことで、自信の回復に繋がるからです
他にも、夫婦でのコミュニケーションを増やすことで、何かあったときに、気軽に相談できる環境が整うでしょう。
ストレスがたまったときには、愚痴を聞いてもらえるだけでも、気が楽になります。
たまには、夫婦2人で旅行に出かけたり、美味しい食事を食べに行くことも、大切ですよね
子育てを終えた第2の人生を、夫婦仲良く過ごすことで、心にぽっかり穴があく、なんてことを避けられるかもしれません。
空の巣症候群になってしまわないためにも、子どもがひとり立ちする前から、子ども以外の生きがいを見つけておくことが重要ですね
若年性認知症
認知症といえば、物忘れや徘徊する老人など、高齢者がなるイメージですよね。
ですが、若年性認知症は早いと40代から発症することがあるのです
厚生労働省の調査では、65歳未満で発症する若年性認知症の人は、全国で約4万人いると言われています
また、高齢者が発症する認知症は、女性が多いのですが、若年性認知症は男性のほうが多いと言われています。
発症年齢は、平均で51.3歳です。
その中でも、若年性認知症を発症している3割の人は、50歳未満で発症しているのです
認知症は、高齢者がなるもの、と思っていた人からすると、驚きのデータですよね
そして、若年性認知症の人は発症していても、現役の人が多く、認知症に気づかないまま家事や仕事をこなしています
では、若年認知症を発症すると、どのような症状がみられるのでしょうか?
- 記憶障害
- 見当識障害
- 理解力や判断力の低下
- 情緒不安定
- 無気力・うつ
- 徘徊
- 幻覚
若年性認知症の症状は、基本的に高齢者のなる認知症の症状と大差ありません。
ひとつ目の記憶障害は、主に物忘れの症状です。
見当識障害というのは、今日の日付が分からない、夏や冬などの季節が分からない。
家族や友人との関係がわからなくなってしまう。
知っている道なのに、家までの帰り方が分からない、などの症状のことをいいます。
他にも、幻覚症状や情緒不安定といった症状もみられます。
しかし、若年性認知症の特徴として、初期の段階では、気付かれないことが多いのです。
主婦の人で、最近やる気がでない、判断力が落ちて家事の効率が悪くなったと感じている人がいるとしましょう。
ですが、仮に若年性認知症を発症していても、症状が浅い場合は、周りも自分も気づかないのです
原因としては、疲れや、更年期障害などと、本人が勘違いしてしまうケースが少なくないからです
夫との死別
家族や友人、身近にいる大切な人との永遠の別れは、人生の中でも最大のストレスです。
特に、長年、一緒に暮らしてきた夫との別れは、自分が思っている以上に大きな影響を受けるものです
大切な人を失ったあとは、喪失感や孤独感でいっぱいになってしまいますよね。
なかには、死別の悲しみから立ち直ることができず、ご飯を食べられない、眠れないという人もいます。
そんな状態では、当然、家事へのやる気も出ませんよね
そして、夫が亡くなったことが原因で、うつ状態になってしまう人もいます。
うつ状態になってしまうと、ネガティブな感情に支配され、やる気がなくなり、普段通りの日常生活を送るのが困難になってしまいます。
死別してすぐは、深い悲しみに包まれ、立ち直れないないと感じるでしょう。
ですが、多くの人が、時間の経過とともに、だんだんと、夫が亡くなったことを受け入れていくのです。
子どもがいる人は、子どもに心配をかけたくないと、気丈にふるまっているかもしれません。
ですが、感情を押さえつけてしまうのは、よくありません
死別の悲しみを押さえつけずに、家族や友人など、話を聞いてもらうことも大切です。
夫との別れは、心も体も疲れ切ってしまいます。
そんなときは、無理をせず、自分の気持ちを最優先にして、自分を労りましょう
家事へのやる気がでないときは、リフレッシュが大事
40代の主婦に関しても、いろいろな理由から、家事へのやる気が失われることがあります。
そして、50代になると、体力が落ちますし、体質の変化などで家事へのやる気が出なくなることもあります。
そんなときは、無理をせず、1日ゆっくりする時間を作りましょう
子どもがひとり立ちした寂しさから、家事へのやる気が出なくなる人についても、説明しました。
いままで、大事に育ててきた子どもがいなくなると、誰しも、寂しい気持ちになります。
ですが、子どもがひとり立ちせずにいるのも、それはまた困りますよね
寂しい気持ちはありますが、気持ちを切り替えて、自分のための人生を歩みましょう
また、驚きだったのが、若年性認知症の発症年齢が平均50歳と、若いことです。
多くの人が、最近物忘れが激しい、と思っても、年齢的に問題ないと深く考えないでしょう。
そして、症状が進行してからでないと、自分も周囲も気づかない、というのも怖い話です
もし、自分や周囲の人で、心あたりのある人がいれば、早期発見が重要ですので、病院に行くことをオススメします
最後に、夫との死別を経験され、立ち直れそうにない、と感じている人もいるでしょう。
早い人であれば、50代で経験し、悲しみのど真ん中にいるかもしれません。
ですが、時間の経過とともに、死別の悲しみは癒えていくものです。
もちろん、悲しみは消えませんが、心が悲しみを受け入れて、前を向ける時期が必ずくるでしょう。
それまでは、無理に頑張ろうとはせず、自分のペースで生きていきましょう