マイナカードにまつわるトラブルが5月以降、露見されてきています。
そのため、ネット上では、マイナカードを自主返納する「マイナンバーカード返納運動」なるものが起きているようです。
一方、マイナカードを返納しても意味ないという声も聞かれます。
マイナカードを返納しても意味ないのかは、マイナカードを返納する人が何の目的で返納しているのかがキーポイントになるでしょう。
そこで、ここでは、マイナカードの返納は意味ないのか、返納の目的やデメリットも見ていきたいと思います。
マイナカードの返納者が続出!?
マイナカードをめぐるトラブルをきっかけに、マイナカードの返納者が増えていると言います。
実際のところ、どの程度の人たちがマイナカードを返納しているのでしょうか。
タレントのラサール石井さんもマイナカードを返納し、twitterで報告していたようです。
ありがとうございます🙇♂️
私は本日マイナンバーカードを返納しました。
このことはTwitterと、明後日水曜日の日刊ゲンダイのコラムで書かせてもらいます。#マイナンバーカード返納運動 #保険証廃止は白紙に戻せ https://t.co/zULO8l0dyH— ラサール石井 (@bwkZhVxTlWNLSxd) June 26, 2023
6月の1か月間でマイナカードの失効が2万件というニュースも報道されました。
ここで注意すべきなのは、メディアの報じ方はあたかも自主返納による失効が2万件と誤認する恐れがあることです。
この2万件には期限切れ前の再発行や期限切れによる失効等も含みます。
この記事においても、自動失効と自主返納の割合がわからないなかではこの数字の正確な判断は難しく、ややタイトルが煽りすぎのように思えます。(日本総合研究所 石川智久氏)
マイナカードの返納者は確かに増えていました。
どれくらい増えているのかというと、調査した結果がこちらです。
都道府県庁所在地と政令指定都市の計52市区を対象とした共同通信の調査で、マイナンバーカードの自主返納が5月以降、少なくとも計318件あったことが7月2日分かった。4月は20件程度。(文化放送 「おはよう寺ちゃん」より)
「少なくとも」ですから、実際はもう少し多いのかもしれません。
総務省が公表しているデータによると、7/2時点でのマイナンバーカード発行数は「97,373,895件」、人口に対する割合は「約77.3%」になるそうです。
確かに自主返納は多少増えたようですが、318件は割合として、0.000326576%ですね。
率直に言うと、マスコミやメディアが騒いでいるほどでもないのかなというのが正直な感想でした。
2万件という数字が、マスコミお得意のいわば誇大広告的手段であり、注意を引くための数字だということもわかりましたね。
以上、マイナカードの返納者が増えていると言うけれど実際どの程度なのか調べてみた結果でした。
では、マイナカードの返納は意味ないのでしょうか。
マイナカードの返納は意味ない?
マイナカードの返納が意味ないかどうかは、何の目的で返納しているのかによります。
マイナカードの返納は、5月以降のトラブルが原因で返納件数が増えてきているようですが、マイナカードの返納を実際にされた方の返納理由を見てみましょう。
- 個人情報漏洩への不安
- 不備が多すぎる
- 不安になった
- 信用できない
たしかに、5月以降の紐づけ間違いやコンビニでの証明書誤交付の報道を受けると、セキュリティ管理大丈夫?と疑いたくなりますね。
ただ、マイナカードを返納した人の中には、返納することでマイナンバーが消えたとか紐づけ情報がなくなったと思っている人もいるのではないでしょうか。
よくんからないけど、マイナンバーは付与されてるのに、マイナンバーカードだけ返納してもただ単に自分が不便になるだけだと思うんだけど、なんで返納とかしてるのかしら
自己満足?— 🍘しおせん🍘 (@shio_sen_bei) June 29, 2023
そうなんです、マイナカードを返納したところで、マイナンバーが消えることはありません。
国民一人一人にマイナンバーは振られています。
さらに既に登録した公金受取口座の紐づけ先はカードではなく、マイナンバーです。
返納によって口座の登録が抹消されることはありません。
つまり、マイナカードを返納された方々の返納理由を解消するには、マイナカードを返納したところで意味ないということになります。
情報の紐付け解除ができないならマイナカード返納しても全く意味ないような…
— nica@おしごと募 (@nica_vvoonn) July 5, 2023
マイナカードを返納された方々の返納理由を解消するには、政府のセキュリティ管理意識・管理技術を向上させるほかないのです。
ただし、返納者が増えることにより政府に対してセキュリティ管理の甘さを認識させる等の効果は多少あるかもしれません。
実際にyahooコメントにはこのような書き込みがありました。
返納するのはカードに対する不信もあるが、政府の姿勢に対する不信も理由ではないか。 本来、希望者のみのはずがいつのまにか義務化されたことへの反発もあるだろう。 国民を騙し打ちし、便利でもなく不安ばかりのカードを押し付けられれば返納したくもなる。 これは政府の義務化に対するボイコットに当たり、これが続けば義務化は遠ざかり不可能になる。
私自身、マイナカード発足当初は不信感しかなく懐疑的でした。
おそらく多くの人がそうだったのではないでしょうか。
けれども、政府が懸命に普及活動をし、国民の7割を超える人たちがマイナカードを受け入れている今、国民として足並みをそろえる・協力的な姿勢をとることも必要なのではと感じています。
そうであれば、やはり国民が信頼できるシステムや制度作りが政府が早急に達成すべき義務ですよね。
少しそれましたが、マイナカードの返納が意味ないかどうかは、何の目的で返納しているのかによることがわかりました。
最後に、マイナカードの返納のメリット・デメリットをご紹介しましょう。
マイナカード返納のメリット・デメリットは?
マイナカードの返納のメリット・デメリットをご紹介しましょう。
日本人は、「私もやったよ」という言葉に弱いですからね。
きちんとメリット・デメリットを理解した上で、自己責任で返納するかどうか決めましょう。
メリット
マイナカードを返納するメリットは、「マイナカードを紛失しなくなる」ことです。
物理的にマイナカードそのものを返納しているのですから、なくさないで済みますね。
けれども、メリットはその程度で、実はデメリットの方が多いのでないかと言われています。
デメリット
- マイナポータルにログインできない
- 保険証とカードが一体化するとカードが必要
- 再発行手数料が必要
マイナポータルにログインできない
左派新聞が一斉にマイナカード返納を煽っている
①カード返納してもマイ番号は割り振られてる
②カードなしだとマイナポータルで状況確認できない
③カード所持と情報流出とは無関係
④カードはログインするキーとしての機能↓不信を煽ってご活動中
再発行は1000円です。パフォーマンスお疲れさま。 pic.twitter.com/y9M4q4OZr7— Chieko Nagayama (@RibbonChieko) June 30, 2023
他にも、コンビニでの証明書の発行などもできなくなります。
保険証とカードが一体化するとカードが必要
政府は2024年秋の保険証廃止を目指していますから、それが実現されると、やはりマイナカードが必要と言うことになります。
今はマイナカードに魅力を感じない・利便性を感じないと言う人でも、保険証と一体化するとなるとマイナカードが便利に思えるでしょう。
再発行手数料が必要
再交付する場合には、再交付手数料1000円(電子証明書が不要である場合は800円)が必要となります。
他にも、マイナカード返納に伴って生じる影響として税金も取り上げられています。
マイナカード、役所に作る手間も返納して処理する手間もかけて、無駄な金使わせて、自分はポイントだけはちゃっかり貰って「返納しました!」って。税金の無駄遣いしてるの自分らだろ。普段、税金ガー!言ってる連中こそ、無駄な税金使うな!と怒るべきなのに、何を褒めあってんだ。税金だぞそれ。
— 筋トレ100%マン (@BCAA20000) June 27, 2023
ホリエモンこと堀江貴文氏もツイッターにおいて、
カード返納してもマイナンバーは付与されてるんで不便になるだけなんだけど笑
あとラサール石井の為に無駄な税金が注ぎ込まれる。ラサール石井が報告「私は本日マイナンバーカードを返納しました」#保険証廃止は白紙に戻せ とも (スポーツニッポン) https://t.co/cnnrLwnXlT
— 堀江貴文(Takafumi Horie) (@takapon_jp) June 28, 2023
マイナカード返納は意味ないということと、税金について言及していました。