専業主婦年金半額案が議論に?第3号廃止までも厚労省が検討!

年金
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専業主婦の国民年金を半額にする案が厚労省で議論されているのを知っていますか?

世間では、専業主婦は国民年金保険料を支払っていないのに、将来国民年金を受給できるのは不公平だ、なんて声もあがっていますよね。

しかし、専業主婦は、仕事をしている夫を支えるため、育児や介護、家事労働を負担していますよね

働きたくても、育児や介護で忙しく、働けないという事情を抱えた女性も、たくさんいるかと思います。

しかし、働く女性と、専業主婦で、将来貰える国民年金の額が同じなのはなぜなのか、不公平だという意見があるのも事実です。

年金額の不公平さをなくすため、という目的で、国では、専業主婦の年金を半額にすることについて、議論されています。

第3号被保険者の専業主婦の人にとっては、将来貰える年金が半分になったり、無くなってしまうのではないかと、とても心配な内容ですよね

では、専業主婦の年金が半額になるかもしれない、その議論の内容についてみていきたいと思います

 

 

 

 

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専業主婦など国民年金第3号被保険者とは?

第3号被保険者とは、厚生年金に加入しているサラリーマンや公務員(第2号被保険者)に扶養されている人のことです。

20歳以上60歳未満の人で、国民年金に加入している、専業主婦が第3号被保険者となります。

自営業の人は、第1号被保険者で、厚生年金に加入しているサラリーマンや公務員は、第2号被保険者です。

なので、第3号被保険者のほとんどは、専業主婦ということになりますね。

ちなみに、第3号被保険者にあたる専業主婦とは、「仕事をしていない人」というわけではありません

仕事をしていても年収が130万以内であれば、夫の扶養内に入っているので、働いていても第3号被保険者です。

第3号被保険者という制度は、いつから存在するか、また、どのような理由で作られた制度か、知っていますか?

第3号被保険者の制度は、1985年の公的年金制度改正時にできました

現在は、20歳以上60歳未満の人であれば、原則国民年金の加入を義務付けられていますよね

しかし、1985年以前の専業主婦の人は、国民年金の加入は任意だったのです

なので、全ての人が国民年金に加入していたわけではなく、未加入の専業主婦の人は将来年金をもらえないという状況でした。

制度ができた当時は、女性の社会進出が進んでいる今とは違い、夫が働いて、妻は家庭を守るというのが一般的な考えでしたよね。

そのため、働いていない専業主婦の人はもちろん収入がありません。

そうなると、国民年金に加入していなかった場合、障害年金を受給できなかったり、離婚した時に年金がもらえないという問題がでてきます

そんな専業主婦の人の将来の年金の受給を確実なものとするために、収入が一定以内の専業主婦については保険料を負担せずに、年金を受け取ることができる制度ができました。

それが、第3号被保険者の始まりになります!

 

 

 

 

専業主婦などの第3号被保険者は廃止される?

近年、女性の社会進出が進み、夫が働き、妻は家庭を守るという考え方は一般的ではなくなってきています。

また、家族のありかたや就業の形態も多様化してきていますよね

2002年頃から、厚生労働省で、第3号被保険者制度の在り方についての、年金制度の改革案が出ています。

具体的には、女性のライフスタイルの変化等に対応した年金の在り方について検討し、女性自身の貢献がみのる年金制度を目指す、とのことです。

簡単にいうと、時代の変化とともに、年金の在り方を見直すというテーマで、第3号被保険者制度の廃止案が出ているのです

現在の時点では、廃止の具体的な時期などについて触れられていませんが、廃止に向けた年金制度の改革は徐々に行われています

 

第3号被保険者制度廃止には、国民年金を納付していないのに、将来年金を貰えるのはずるいといった不公平をなくすという目的もあります。

しかし、年金制度の改革は、年金財政の維持のために行われる場合もあります。

そうすると、今回の第3号被保険者制度の廃止論は、財政を安定させるために、厚生年金の加入者を増やし、年金を納付する人を増やしたい、という目的も考えられますよね

実際、保険料を納付しない第3号被保険者を縮小、または廃止し、保険料を納付する厚生年金加入者を増やしたほうが、もちろん年金の財政は安定します。

とはいえ、第3号被保険者制度を今すぐ廃止してしまうと、家事や育児、介護をしている第3号被保険者の負担はとても大きいです

また、なんらかの事情で働いていない、働けないといった人もいると思います。

現時点で、第3号被保険者制度を廃止してしまうと、将来年金を貰えない人が出てくる可能性も大いに考えられます。

ですので、第3号被保険者制度の縮小化は進んでいますが、今すぐ廃止されることはないのではないでしょうか。

しかし、ゆくゆくは第3号被保険者制度が廃止されている可能性が高いでしょう

 

以下は、実際に厚生労働省で議論された内容になります。

  • 第3号被保険者制度を廃止する案
  • 専業主婦の年金給付額を、半額にする案
  • 専業主婦の国民年金保険料を夫負担とする案
  • 第3号の対象者を縮小していく

次は、議論された内容について、詳しくみていきたいと思います

第3号被保険者制度を廃止する案

現在、第2号被保険者に扶養されている第3号被保険者は、年金保険料の納付義務がありません。

しかし、第3号被保険者は、将来老齢基礎年金を受け取ることができます。

この、第3号被保険者の制度を廃止し、妻自身にも国民年金保険料の納付を義務づける案です。

仕事をしていない専業主婦の人は、収入がないため、保険料を支払うために働くか、夫に保険料を負担してもらうしかありません。

専業主婦の年金給付額を、半額にする案

第3号被保険者は、今までと同じく、国民年金保険料の納付義務はないが、その代わりに、将来貰える老齢基礎年金の給付額を減らすという案です。

また、第3号被保険者の対象者を、育児や介護をしている人に限るという仕組みも検討されています。

現在は、国民年金を払っていないのに、専業主婦が年金を受け取れるのは不公平だ、という意見があります。

国民年金の保険料が免除される対象を、育児や介護をしている人と限定とした場合はどうでしょう。

事情がある人のみ、国民年金の保険料を免除にすれば、不公平だという意見も少なくなるのでは?というのが、厚生労働省の見解です。

しかし、将来貰える基礎年金額が半額になってしまった場合、専業主婦の人は、老後資金についての不安が大きくなります。

また、老後の基礎的な保障を行う目的の老齢基礎年金制度の在り方が、意味をなさなくなってきますよね

専業主婦の人が将来、満足に年金を受け取ることができないのは、大きな問題であるといえます。

この場合、専業主婦の人は個人で貯金をするか、私的年金に加入し、年金を積み立てるしかありません。

しかし、収入が少ない、または、収入のない専業主婦にとってはそれも難しいですよね

専業主婦の国民年金保険料を夫負担とする案

夫の厚生年金保険料に妻の国民年金の保険料を上乗せして徴収する案です。

現在も、第3号被保険者である専業主婦の年金保険料は、配偶者の厚生年金保険料に上乗せされているのでは?と勘違いされる方もいます。

しかし、厚生年金保険料というのは、収入に応じて決まっているため、被保険者(扶養者)の有無によって、年金保険料が変わるということはありません

第3号被保険者の年金保険料は、扶養者が加入している厚生年金制度によって、負担されているため、本人は直接、年金保険料を支払うことはありません。

そして、第3号被保険者の国民年金というのは、扶養者が加入している厚生年金制度の財源から支払われる仕組みになっています。

しかし、第3号被保険者制度が出来たときに、国民年金の給付額が増えるのを見越して、厚生年金の保険料は10.6%から12.4%に増額しているのです

厚生年金の保険料はすでに増額されているのにも関わらず、さらに上乗せして保険料をアップするのでしょうか。

仮に専業主婦の国民年金保険料を夫が支払った場合、独身の人の厚生年金保険料の引き下げはあるのでしょうか?

専業主婦の保険料上乗せ徴収案や半額にする案は、議論されていますが、そうなった場合、独身の人の厚生年金を引き下げる議論はされていません

廃止案も気になりますが、廃止された後の厚生年金の保険料についても注目していきたいですね。

第3号被保険者制度の対象者を縮小していく

第3号被保険者制度の対象者を徐々に減らしていく案です。

第3号被保険者制度は、今すぐ廃止するとなると色々な問題が出てくるため、まずは、制度の縮小から行うのではないでしょうか。

実際、厚生年金保険の適用範囲は、2016年、2018年、2020年と広くなってきています。

2016年10月以前の厚生年金の加入の条件は、週30時間以上働いている人のみでした。

それが、2016年10月以降には週30時間以上から、週20時間以上働いていることが条件になりました。

加えて、月額報酬が8万8000円以上、雇用期間が1年以上見込まれる人、従業員が501人以上の会社で働いている人は企業厚生年金加入対象者になりました。

2017年には、従業員が501人以下の会社でも、会社側と働いている人の合意があれば、社会保険への加入が義務化。

2018年6月には、勤労者皆保険制度ができました。

この制度は、週20時間以上働いている人は、社会保険に加入対象になるというものです。

2018年6月以前は、週20時間以上働いていることに加えて、月額8.8万以上の収入、雇用期間が1年以上、従業員が501人以上などすべての条件を満たしている必要がありました。

しかし、勤労皆保険制度ができてからは、上記の条件をすべて満たしていなくても、週20時間以上働いた時点で厚生年金に加入しなければなりません。

2020年6月には、再び、厚生年金の加入対象者が拡大されました。

以前は、パートの人など、短時間のみ働いている人が厚生年金に加入しなければならないのは、従業員501人以上という大きな会社のみでした。

この基準が、段階的に引き下げられることになったのです。

2022年10月からは、101人以上の企業、2024年10月からは、51人以上の企業も、短時間労働者を厚生年金に加入させなければなりません。

このように、第3号被保険者の縮小案については、積極的に行われていますね

 

 

 

 

 

第3号被保険者制度の縮小は国の方針?

国の方針として、第3号被保険者制度を縮小していることが分かりました。

厚生年金の加入者が増えると、年金の財源が安定し、年金受給の不平等問題は解決するかもしれません。

しかし、第3号被保険者制度が縮小、廃止されることで新しい問題が出てくることも間違いないでしょう

収入のない専業主婦から、国民年金の保険料を徴収したり、将来貰える年金を減額することは果たして良い結果と言えるのでしょうか。

夫が仕事に集中できるのは、妻の内助の功に助けられているという面もあるかと思います。

また、女性は妊娠出産や、育児や家事の問題もありますよね

それを踏まえたうえで、男性と同等の職場環境が用意されているのか?といった疑問もでてきます

保育園や介護施設の充実など、第3号被保険者制度の縮小と同時に、それらに対応する政策も作っていかなければならないと思います。

将来、第3号被保険者制度は廃止されるかもしれませんが、問題となる事柄に対しての受け皿を、しっかり作ってほしいですね

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